制約から生まれる、創造力

子供の遊びのバリエーションの広さに学ぶ

子供がやる遊びって、かなりバリエーションが広いですよね。じゃんけん形式だけでも「あっちむいてホイ」「軍艦」「ドンパッパ」など、似たようなゲーム性で色々なバリエーションがあります。

手を使った遊び、というところまで広げれば、正式名称は不明ですが「いっせーので、2!」ってゆうあれなんかも定番ですよね。

そんな中、(自分も過去によくやりましたが)私が最も感心する遊びはやはり「定規落とし」ですね。どういった点で感心しているのか・・・と言うのが、じつは、今回記事にしたい内容なんです。

子供遊びの共通点とは?

今までに挙げた子供遊びには、一つの共通点があります。

それは、「道具を一切使わない、または、学校に持ってこれる範囲のもので遊べる」ということなんですね。そんな中、文房具だけで熱狂できるゲーム性を作り出した「定規落とし」に、殊更の感動を私は覚えているわけです。

子供は、こういった遊びを使い分けています。休み時間には定規落としに興じ、少し時間が空いたらじゃんけん系の遊び、校長先生が喋っているときには「いっせーのーで」で盛り上がるわけです。「文房具なら使える」「大きな声も出せない」といった制約の範囲内でできる遊びを選んでいるわけですね。

ちなみに、余談ですが、校長先生の話が例外なく長いのは、子供の忍耐力を醸成するために意図的にされているそうですw そんなことまで計算されていたとは驚きです。

制約が、創造力を作る

ここで仮定を置いてみましょう。

「学校にゲームでも何でも持ってこれたら、こういったゲームは出来ていたのか?」

それはないでしょう。なぜなら、普通にゲームするほうが楽しいからです。

ただ、定規落としはゲーム機を使わない遊びとしてはピカイチに面白いです。学校でできる遊びのパフォーマンスを最大限に引き出した成果だと言えると思います。

あと、私が小さい時に熱狂したものとして「自作すごろく」があります。

皆でノートにマスを作って持ち寄って、RPGのようなバトル要素を入れたりして盛り上がったものです。サイコロは持っていけないので、使うのは六角鉛筆を削った自作サイコロです。(まあ、我々の世代では既にそういった需要に応えて、既に数字が書かれた鉛筆があったりはしましたが)

これは、既に今の時代では存在しないでしょう。なぜなら、今では学校に持っていっても良い、スマホのサイコロアプリを使えばいいからです。というか、スマホを使えばだいたいのことができるんですよね・・・。

現状の不満、制約は何なのか?そこに取り組む姿勢が大事

ここまでの話で誤解しないでいただきたいのは、「創造力をなくすから子供にスマホを持たせるな!」というようなことを言いたいのではありません。(子供の創造性がデジタルの世界に向く、という側面があると思いますので)

私の言いたかったことは、「今できる範囲でどこまでのことができるか?」という制約があることが、創造力を醸成していくのでは?ということです。

飽くなき欲望から、新たなものが生まれてくる、そのことを忘れずに新しいものを生み出していきたいものだなと、そんなことを、ふと思った休日の昼下がりでした。

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